スチャラカもくれんタマスダれ
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三者三様の物語

  急ぐ旅だったはずなのに、遅々として進まない旅。
いっこうに二人の歩みが進まないのは、いったい誰が悪いのだろうか。

「ぶわっ! 何故この夜主が砂漠のど真ん中で砂塵に悩まされねばならないのだ!」
 顔を布ですっぽりと覆っている夜主が呻いた。
「教えてあげようか、夜主さん。それはね・・・」
「言うな言うな、言わなくても分かっているんだ! 言うんじゃない!」
「夜主さんが盗みに失敗して、独房でネズミとお友達になっていたせいよ。
 しかも脱獄してきて!」
 気持ちが高ぶっているのか、天を振り仰いで梨乱は叫んだ。

 砂塵が目に入らないよう、彼女も布で顔を覆っていた。その布目がけての
回し蹴りが、素晴らしい勢いで梨乱を弾き飛ばした。
「言わなくてもいい、と言っただろうが!」
 勿論回し蹴りを放ったのは夜主であった。こちらも砂塵に巻き込まれて
正気を失いつつある。
「だからって、跳び蹴りしてこなくてもいいじゃない。そちらがその気なら・・・」
「ほっほう。やるかい?」
「ええ、やるわよ」

 ざざっ。両者とも、それぞれが習い覚えた構えを取る。
 梨乱が修得したのは垂歩拳。夜主は炎応三手に特殊な足技を組み合わせている。
どちらの拳法も使う人間が多いとは言えない、いわば廃れつつある拳法である。
「お二人とも、こんな時にやめて下さい!」
 夜主の指に填められた宝貝、捜魂環の制止も虚しく、
砂塵の真っ只中での戦いが始まった。

                 *

 一方、こちらは梨乱たちが追っている和穂たち。



 食堂は朝食を頂いている最中の客で埋まっていた。
この食堂は小さな宿屋の一階にあるのだが、それにも関わらず
食堂は客で賑わっていた。椅子の数は五十。宿屋の方は二人部屋の客室が二十室。
どう考えても、宿屋の泊まり客だけでこんなにも賑わう理由がない。
 その中のとある二人用の卓に、殷雷は腰掛けて朝食を摂っていた。
白ご飯に味噌汁、焼き魚に大根の漬け物。至って平凡な朝の風景である。
 味はまずまず。だが、ここまで大挙して客が押し寄せてくる程のものではない。
しかも、しかもだ。歩けば五分と経たない場所にある大衆食堂の存在を
殷雷は確認していた。なかなか旨そうな匂いが食欲を催した事を殷雷は憶えている。
「・・・なのにどうしてこんなに込んでいるんだ?」

 殷雷にはさっぱり分からなかった。分からないといえば、
未だに和穂が起きてこない事も気に懸かっていた。
 今の時刻は八時三十分。いつも夜九時に就寝し、ぴったり朝八時に起床する
和穂にしては、随分とゆっくりしている。
 まあ、そんなに気にする程のものでもなかろう。そう結論を出して、
殷雷は鰺の開きに注意を移した。

 結局、和穂はいつまで経っても一回へ降りて来なかった。
そのせいで殷雷は鰺の開きを骨だけ残して食べる、という普段は流石にそこまでは
やらない神業を披露してしまった。多少不審に思い、
殷雷は二階の自分たちの部屋へと向かった。

「和穂、入るぞ」
 トントン、と戸を軽く二度叩いた後、部屋の中にいるであろう和穂に告げて
殷雷は部屋に入っていった。
 和穂は熟睡していた。がっちりと枕を抱いて、すやすやと寝入っていた。
その寝顔はいつもに比べて可愛らしい。
『まあ、この所、宝貝回収が立て続けだったからな。疲れもするか。
 それにしても、まあ無防備な寝顔なことで』
などと頬笑んでいても始まらない。和穂を揺り動かして起こそうとしたが、
今日の和穂はいやに頑固で、その程度ではちっとも起きなかった。

 殷雷は途中にあるであろう段階の手続きを大幅に省いて最終手段にでた。
拳を握りしめて、その拳に「はーはー」と息を吹きかける。
 さて、実力行使と行きましょうかと、殷雷が拳を振り上げる直前に
「うーん」、という声が聞こえた。無論、和穂のものだった。
 和穂の目がゆっくりと、開けよう、閉めよう、を繰り返し、寝ぼけ眼ながらも
その大きめな目がぱっちりと開いた。
 和穂は起きるや否やきょろきょろと辺りを見回し、最後に自分の腕に抱かれている
枕を見て悲しそうにこう言った。

「けろぴー」

 いつもの和穂からはかけ離れた言葉に、武器の宝貝たる殷雷刀はどう反応したのか。
殊勝にも殷雷はその手に持っていた棍を取り落とさなかった。
十分に正気を保っていた。さすが武器の宝貝、生半可な精神力ではない。
 だが、上目遣いの視線での次の言葉が殷雷に止めを刺した。

「ねえ殷雷、けろぴーしらない?」
 殷雷はついに気を失い、棍を持ったまま固まり続けた。

 爽やかな朝が過ぎてゆく。たぶん、爽やかな。

                 *

「皆さん、おはよーございます」
 言って和穂はぺこりと頭を下げる。食堂全体が喧噪にざわめいた。
騒ぐ客とは反対に、殷雷はおし黙っていた。話す気力すらなかった。
「殷雷、朝ご飯はまだ?」
 無言で厨房に向かい、朝食を取って和穂に渡す。
 さっ。さっ。和穂の箸があれを、これをと忙しそうに働いていた。
そんな箸をなんとはなしに見ながら、殷雷はようやく口を開いた。
「和穂、今日のお前は少し変だぞ。熱でもあるんじゃないか? 
 この頃忙しかったからな。近くに宝貝は無さそうだし、
 ここで暫く休んでいてもいいんだぞ」
 まだ先ほどの影響が残っている為、多分に早口に喋る殷雷。
和穂からの返事はない。箸の動きが止まっているが、考え事でもしているのか?
心を落ち着けて、もう一度。
「なあ、和穂・・・」

「くー」
 和穂は、寝ていた。
「おおーっ」
 和穂が一階に下りてきた時のそれを遙かに上回る歓声、もしくはどよめきが
沸き起こった。殷雷にその理由は判らなかったが、客の中には
「いやー、連日通った甲斐があったよ」と言っている輩もいた。
こいつら、何か知っているのか?

「てめえら、何か知っていやがるな。
 吐け、さっさと吐かないとこの宿屋ぶち壊すぞ!」
 まあまあ、と一人の女が殷雷の座る卓に近寄ってきた。
確かこの宿屋の女将だったよな、と殷雷は思い出す。

「あんたの連れの様になった子はね、実は今までにも何人かいたんだよ。
 けれど、全員が全員あんたの連れのようになる訳じゃないのさ。
 一応、法則があるみたいだけどね」
 殷雷がその法則とは? と聞く前に続いて女将は言葉を紡いだ。
「男と女の二人連れで、女の方が十五歳から二十歳くらいの場合だけ、
 女の人が罹るんだけどね。あんたの連れは見たところそれくらいの年だし、
 二人連れだから、もしやと思っていたんだけどね」
 ここで女将は食堂を見回し、
「で、こいつらはこの町の名物となったこの病気を見るために集まっているのさ。
 あたしとしては、そのおかげでここん所商売繁盛してるし、文句ないね」

 すぐさま殷雷は寝ている和穂から耳飾りを取り上げる。この耳飾りこそ、
地上にばらまかれた欠陥宝貝を探索する能力を持つ索具輪。
 自分の耳に索具輪を当て集中したが、辺りに宝貝の反応らしきものは見あたらない。
索具輪の精度事態にも問題は無いようだった。

「病といったな。直す方法はあるのか」
「安心しな。不治の病ってわけじゃないから」
「治療法があるのか!」
 殷雷は安心した。
宝貝がこの病気を引き起こしたわけではなさそうだと判ったからだった。
それに、この状態の和穂と旅をしていては、事あるごとに気が抜けてしまう。
「簡単さ、この町を出ていけばいいのさ」
「なんだ、拍子抜けだな。てっきり高山の頂にしか生えていない幻の草を
取ってこい、とか言われると思ったが」
「おやおや、そこまでして彼女への愛を見せびらかしたいのかい?」
 彼女? 女将の言いたい事が判らなかった殷雷だが、
ああそうか、和穂のことか、とようやく納得した。
いつの間にか話が妙な方向に進んでいたので、殷雷は黙りを決め込んだ。
「全く、素直じゃない人だねえ。ところで、この病気の名前を知りたくないかい?」
 これっぽっちも知りたくなかった。だが、この言いたくて堪らなそうな
女将の態度からすると、こちらから尋ねるまでしつこく付きまとってくるだろう。
心の中で嘆息して、殷雷は嫌々尋ねる。
「なんて名前なんだ?」
「ふふふ。名雪病さ」
「は?」
 なにかイヤに可愛らしい命名の上に、意味が分からなかった。
「症状が進むと、自分は名雪という人間だと言い張る様になるのさ。だから、名雪病」
「・・・そうか・・・」
 それ以外に言葉は出なかった。

                 *

 一方、こちらは梨乱たち。



 戦いは現在も猶、繰り広げられていた。
いつしか口喧嘩へと闘いの方式は変わっていたが。
捜魂環も、すでに二人を制止することを諦めていた。
闘いは果てしなく続くとも思われたが・・・突如、
 ぐわしゃらーん!

 耳をつんざく雷鳴と、目に飛び込み激しい稲光。
雷が巻き起こした旋風が容赦なく吹き荒れる。
砂塵が晴れた部分から、二人は砂嵐の外にある町を発見した。
「いつつつつ・・・」
 雷に吹き飛ばされた二人はほぼ同時に身をおこし、がっちりと腕を組んだ。
「さあ、あの町に向かって出発だ!」
 既に砂嵐によって町の姿は隠されていたが、二人にはしっかりと町が見えていた。
希望の光と共にある、その町が。
「あの、夜主様・・・」
「どうした捜魂環。いやに神妙な声をして」
「いえ、何でもありません」
 そう、そんなことはありえるはずがないのだ。



 ぼこっ。梨乱が去って暫く、砂中から女の手が突き出された。
その手が砂漠表面を掴んだとおもうと、次の瞬間には爆発的な動きで
女は空中に舞っていた。そして、華麗に着地する。
「人間界、か?」

 女は、夜主によく似た容貌を持っていた。引き締まった顔に、
燃えるような、前を真っ直ぐに見つめる情熱の瞳。
 女顔つきとは違い、女の格好は夜主とは似ていなかった。
夜主は質素な服を好んで着るが、この女は着飾っていた。
 無数の飾りに華美な服。だが、そういった装いにありがちな下品な感じは
排除されている。全ての一部が重なり合って、一つの芸術を形作っていた。
腰に下げられた瓢箪さえ、この女が身に着けていると野暮ったさは消えていた。
「流石に、いきなり和穂に会える程、世の中は優しくないか」

 女の名は、龍華。和穂の師匠たる仙人である。

                 *

 時は少し遡り、龍華がまだ仙界にて人間界へ行く方法を模索していた頃。



 龍華は机に突っ伏していた。幾ら考えても、幾ら工夫しても、
一向に人間界へと降りる手がかりすら見えて来ないのだ。
「おーい、龍華。いるかあ」
 工房に入ってきたのは龍華の一番親しい知り合い、護玄だ。
最近九遙山も少し改装されたので、護玄もようやく一人で工房まで
行き着けるようになっていた。
「あのな、龍華・・・」
 護玄は、机に突っ伏して無意識のうちにだろう、”の”の字を
書いている龍華を見て、何も言わずに帰っていった。
”の”の字が机に次々と描かれてゆく・・・。

 ふと燐光を感じて、龍華は目を開けた。机の端に、その光の発生源があった。
正方形を二つ重ねた図形。一方の正方形に、もう一つの正方形が四十五度傾いて
重なっている、いびつな星形の図形。
 その部分を指で強く押してみると、あっさりと図形は抜け落ちて、穴が開いた。
穴を上から覗き込んでみると、本来なら床が見えるはずが、違う風景が映っていた。
―人間界―
 龍華が待ち望んでいた人間界への入り口がそこにあった。
その時、龍華のすぐ隣の空間が歪み、一人の老人が姿を見せた。
この老人こそ、五仙の一人、神農。

「なるほど、この図形は神農様が描かれたのですか」
 敬語を使って話し始めた龍華だが、興奮も手伝ってすぐにいつもの口調へと戻った。
「それで、一体どういう理由で私を人間界に送り出してくれるのだ?」
「何、単純な事だ。有巣の奴が和穂に要らぬちょっかいを出したもんでな、
 俺も奴に嫌がらせをしてやろう、とそう思いたってな」
「猿回しの猿みたいな役回りで今一つ気に入らないね。
 でも、こうして私を手助けしてくれるって事は、まだ和穂は無事なんだね」
「安心しな、冥府の鬼籍には名を連ねてなかったぜ」
「それにしても、何故有巣までもが和穂を狙う」
「ひっひっひ。奴は、よく言えば生真面目だからな。まあ俺にしてみれば、
 自分の思い通りにならねえと、すぐ機嫌を悪くするガキだがな」
「そうか。なら悠長に話もしていられないか」
「ああ、早くしねえと、奴が扉を閉めちまうぜ」

 聞くべき事は聞き終えたと、龍華は神農が描いたものと同じ図形を床に描く。
だが、大きさが違う。龍華がすっぽりと入る大きさの、大きな図形だった。
「おい待て、そう慌てんでも奴は暫くは来ない。それより、用意は調っているのか?」
 そう言われてみれば、確かに準備が足りない。
「四海獄!」
 一刻も時間が惜しかったため、龍華は工房全体を四海獄に吸い込んで、
取りあえず好しとした。
「無理をなさいますね。出来ればもっと丁寧に扱って欲しかったのですが」
「グダグダ言うな。そんな事態ではない」

 すーはーすーはー。これから人間界に旅立つ。そうなれば、仙界の空気を
再び吸う事が出来るのはかなり先の事となるだろう。
だから、龍華は仙界の空気を体中にまんべんなく取り入れた。
「神農様、有り難うございます」
「・・・ああ」
 そして龍華はその図形の上に立ち、渾身の力を込めて床を踏み抜いた。

                 *

 同時刻・崑崙山。

 果ての見えない海が広がっていた。それでいて、海は一室に収まっていた。
そんな不思議な部屋に桐で作られた背もたれのある大きな椅子が浮かんでいた。
 ぼうっ。椅子に座る神農の前方の空間がユラリと歪み、
見た目四、五歳の子供が現れた。この子供も、仙界の頂点に位置する五仙の一人。

「有巣か。今度は何の用だ?」
「何が『何のようだ?』。ヌケヌケとよくもその様な事を言えるな!
 俺は知っているぞ。貴様が龍華に人間界への扉を開けた事をな。
 しかも、術を封じずして人間界へ行かせてしまうとは!」
「はん。証拠でもあるのか。龍華が図形を自身で見つけたというのに、
 そいつを取り締まれ、術を封じろと? それに・・・」
 神農の瞳が暗く輝き、有巣を貫く。元よりその程度で怯む男でないと知っていたが。
「お前こそ色々とやってくれたじゃないか。変な人形を遣わしたり、
 奇妙な病をばらまいてくれたり。こっちは後始末で大変だったぜ」
 有巣は心中で『やはり気づいていたか』と思ったが顔には出さない。
「それにしても奇妙な病だな。記憶を塗り替える病なんて、
  どうしたら発生するんだろうな。しかも最後には昏々と眠り続けて御陀仏たぁな。
 悪趣味な病だとは思わねえか?」
「ほう、それは悪趣味だな。駆除はしたんだろうな?」
「駆除なんかしたら、それこそ不干渉の原則に反しちまうだろ。しかしまあ、
 放っておくわけにもいかないからな。大分症状を和らげておいたぜ」
「そうか、流石は神農だな」
「よせよせ。詰まらねえお世辞はよ」

 奔放とまで言える程自由を重視する神農と、規律・戒律を重視する有巣。
五仙は決して一枚岩の組織ではないが、その中でもこの二人の仲の悪さは
群を抜いている。その対立は、和穂を巡っても繰り広げられていた。

「最初の話に戻るが、龍華が自力で見つけたというならば仕方ないな。
 ・・・その内、五仙ではなく六仙と改名しなければならないかな?」
「有巣よ」
「何だ? 俺はもう用事は無いし、お前にも用事は無いだろう」
「そこにみさき先輩がいるぜ」
「なにっ!」
 神農が指さした方向に嬉々とした表情をして、有巣は急いで振り向いた。
だが、当然そこには誰もいない。
「ひっひっひっひ」
「貴様ぁ!」
 振り向きざまに雷の術を放つ有巣。しかし、その方向にある椅子には
もう誰も座っていない。そして、有巣の放った術は椅子に吸い込まれた。
「・・・くっ」
 一つ毒づいてから、有巣はその空間から姿を消した。
後にはただ海が残された。ごく小さなさざ波が立っている海が。

                 *

 さて、話は再び龍華に戻る。



 取り敢えず符の効力で砂塵を押さえ込んだ龍華だが、今後の方針を決めかねていた。
すなわち、今から直接和穂の元に向かうのか、それとも近くの宝貝、
それも出来れば危険なものを集めていくのか、だ。
急いで出てきた為、捜索系の宝貝は用意してなかったが、四海獄には真鋼やら
宝貝の材料となる物を詰め込んで来たから、新しく造れば問題ない。
 まずはどこか落ち着ける場所を探す為、龍華は歩き始めた。
向かう方向には、夜主が捕らえられた町がある。

 どうやら龍華が腰を落ち着かせるまでには、まだ時間がかかりそうだった。

                 *

 ところで和穂たちは、まだ件の町にいた。



「あ、雪だよ、殷雷」
「そうだな、雪だな」
 空から、粉雪が舞い降りてくる。雪は地面に重なって、その一生を終えた。
まだ冬には遠いからだ。雪が積もる程、寒くはない。
「ねえ殷雷、雪が積もったらかまくら作ろうよ。
 あと、かまくらの周りにいっぱい雪うさぎを作ろうよ」
「悪いが、そんな暇はない」
 にべもなく突き放してそう言う殷雷。
「うー」
 和穂は唇を突き出してさも不満そうだ。いつもの和穂からはほど遠かったが、
いつもに増して可愛い仕草だった。
「ねえ、殷雷」
「何だ?」
「今までずっと黙ってたけど・・・」
「だから、何だ?」
「好き、だよ」
 
 殷雷の顔が真っ赤に染まる。周りからは野次馬の囃し声。
恥ずかしさに居たたまれずに殷雷は和穂の腕を掴んで走り出した。
 その柔らかな感触が、何故か気恥ずかしかった。

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