スチャラカもくれんタマスダれ
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さとり。
神との交感を交わす一族を我々の村では憧憬と畏怖を込めて、そう呼んでいた。
村人たちは天の意志と疎通する巫女を祭っていた一方で、また、自分たちの意志を自然に
受け取ってしまう巫女を恐れてもいた。
相反する二つの感情を天秤に載せた危うい綱渡り。



山の端に陽が隠れようとしていた。瞼を閉じながら、ぼんやりとした残り火を見ているよ
うなこの風景。幾度と無く見てきたはずの光景に、俺は限りない安堵を感じていた。
戦に駆り出されて、もう幾年が過ぎたのだろう。だが、俺を迎え入れてくれたこの夕陽は
、変わらず俺を迎えてくれた。
戦のことを思い出しかけた俺は慌てて回想をうち消す。思い出して楽しいものではなかっ
た。
それよりは。そう、眼前に広がる故郷を見ていよう。
家々から上る炊飯の煙。その一つ一つを守るために戦っていた、と言うのは格好のつけす
ぎだろうか。
俺は飽きることなく、久方ぶりの我が故郷を眺めていた。
村を見下ろす、高台の下で。

ぐーーー。
腹の音が鳴った。
そういえばと、昨日の昼に握り飯を食ってから何も腹に入れていなかったことを思い出し
た。
ここから村へ帰るにはちと遠い。せっかく村へ帰ってきたというのに野宿というのはいか
にも侘びしかった。
ふと、あいつの顔を思い出した。少しは大人しくなっているだろうか。
俺は記憶に残る顔に導かれるように、裏の山へと入っていった。
さとりが住む、その山へ。



「えいっ、やぁーっ」
少女が振るった木の枝を俺は片手で受け止めた。
「うぅーーー」
なんとか刀(のつもりらしい)を俺の手から引き抜こうと必死の少女。
隙だらけの少女の頭に、俺は少女の何倍も太い枝を打ち付けた。
ぐぁんっ。
予想を越えたいい音だ。
「順也さん、やりすぎですよ」
音の発生源は頭を抱えてうずくまっている。やりすぎたか。
今まで石に座って俺たちを見守っていた更科にやんわりとたしなめられた。
「いや。隙だらけだったのでつい」
「まったく……」
更科は少女のところまで歩み寄ると、少女を優しく抱きしめた。
「白紗。痛かったでしょう?」
少女――白紗の頭をさする更科。
白紗はうずくまっていると思いきや、涙をぼろぼろとこぼして泣いていた。
「うっ、うっ、う……」
「ごめんな、白紗」
白紗は俯いたまま言葉を紡ぐ。
「あたまをなでなでしてくれたらゆるしたげる」
俺は頷くと、言われた通りに白紗の頭を撫でた。
なでなで。なでなで。
更科も白紗の頭を撫でていたので、何度も二人の手がぶつかった。
俺はその度に、顔が熱くなったので、そっぽを向いた。
なでなで。なでなで。
どれだけの間そうしていたのだろう、俺の手がいい加減疲れた頃に白紗の機嫌は直ったよ
うだった。
「こうしていると、私と白紗が親子みたいですね」
「更科はわたしのおねえちゃんだもん」
一年前までは間違いなくそうだった。
けれども、更科と白紗、二人の両親が揃って死去した今では、更科は白紗の母親役もこな
していた。
暗い雰囲気になることを恐れた俺はすかさず口を挟む。
「それじゃあ、俺は?」
「旦那様?」
心臓がどくんと鳴った。
「えーーーー」
妹君はご不満のようだった。
「そうね、可愛い妹を虐めるような旦那様じゃあ、困るわよね」
「うん!」
実に嬉しそうな返答だった。
俺はがっくりと肩を落とす。その様子を見て白紗がまた笑った。

そして試合を再開する。
途中で更科はお食事の用意があるから、と立ち去った。
その間際、俺とすれ違ったときに小声で言った。
「頑張ってくださいね、旦那様」
更科がどんな顔でその台詞を言ったのか確かめようと後ろを向くと。
「えーい」
今度は白紗が俺の隙を見逃さずに打ち込んできた。俺がさっき白紗を叩いた太い枝だった。
子供の力とはいえ侮れず、俺が涙目で痛みを堪えている間に、更科はさっさと立ち去って
しまっていた。
「しーらーさーー」
びくっと震える白紗の体。泣く前兆だ。
「だって、だって……」
ま、いっか。
「ふん、今度は負けないからな」
言葉通りに白紗の頭に木の枝を振り下ろす。
軽い衝撃。
不思議そうに白紗は俺の腕を見つめた。
やがて、瞳に焦点が戻ってくる。
「やったなー」



ぐーーー。
さっきの安堵感がまずかったのかもしれない。
あれから山を歩いている間中ずっと、俺の腹の虫は鳴いたままだ。
ぐーーー。じ、じ、じじじじじ。ぐーーー。じじじじじ、じ、じ。
腹の音と蝉の音が唱和する。
草を踏み分ける音も加わって、やかましいことこの上ない。
空きっ腹を抱えながらも、ようやく俺は目的地にたどり着いた。
目の前にある吊り橋を越えたところ、神社の本殿の裏にある建物に更科と白紗は住んでい
るはずだった。

勝手知ったる何とやら。俺は無遠慮に本殿の廊下を進んでいった。
何年ぶりかに見る本殿を感慨の目で見、ぎこぎこ鳴る板に難癖をつけ、俺たちの身長を測
った柱に目をとめて、俺は奥へと進む。
本園と裏の住居は渡り廊下で結んである。その廊下に誰かが立っていた。人影は俺を見つ
けて近づいてくる。
「何者です」
厳しく誰何するこえにやや押されつつも、俺は月明かりに透ける人影の容姿を眺めていた。
腰まで伸びた長く艶やかな黒髪。黒瑪瑙のように澄んだ瞳。白粉も何も付けていなかった
が、逆に俺にとっては新鮮な色気を発散していた。
思わず丸みを帯びた胸や腰に目を向ける。
そのことに気付いたのだろう、問いかけの声が更に厳しくなった。手に持つ長刀で廊下を
弾く仕草でこちらを威嚇しているらしい。
戦場で暮らした俺にとってその姿は何ら畏怖を起こさせるものではなかったが、ふりはし
てみることにした。
「私は決して怪しい者ではござらぬ。一夜の宿を借りんと推参致したまで。失礼であれば
今すぐ退散致そう」
「も、申し訳ありません。ですが、当方な女手ばかりゆえ、見知らぬ男の方を……」
「なんてね。お久しぶりです、順也です。覚えてませんか。戦からやっと戻ってこれまし
た」
更科さんは俺の顔と廊下と、何度も視線を往復させると難しい顔をした。
俺は焦らず暫く待つ。
やがて。
「順也さん? ……生きていらっしゃったんですね!」
飛び出して、俺の胸に飛び込んできた更科さんを俺は受け止めた。
俺の体にすりつけた更科さんの頬には涙が伝っていた。
戻ってきたんだ、という感慨がまた湧いた。
「もちろんですよ、もう一度会うって約束したでしょう」
後半の台詞は恥ずかしくて言えなかったが、その代わりにと俺は彼女の肩をそっと抱いた。
静かな時間が過ぎてゆく。
「本当に。ご無事だったのですね」
名残惜しげに更科さんの体が離れていった。
「更科さんも元気そうで何よりです。そういえば、白紗ちゃんはどうしました?」
俺の問いかけに更科さんの顔が引きつった。
まさかとは思うが、彼女の身に何か起こったのか。
「まさか、まさか白紗ちゃんが。更科さん、白紗ちゃんは無事なんですか」
更に引きつる更科さんの顔。
ぴくぴくとこめかみあたりに筋が浮き出ていた。
というのは後から思い出してみたら、ということに過ぎない。その時の俺には彼女の顔を
観察する余裕はなかった。
「更科さん、答えてください」
俺は更科さんの肩を揺すぶった。
更科さんはひくひくと口を震わせながら(これも回想してみれば、という話だ)、
「元気ですよぉ。だって、私は”白紗ちゃん”ですから」
「え」
だんっ。
思いっきり踏みつぶされた足の痛みに、彼女の言葉が事実であることを知ったのだった。



まあ、よく考えれば。いくら巫女で神の言葉が聞けようと、何年もその容姿が変わらない
なんてことはないのである。
それに気付かなかった俺が馬鹿だった。
だが、これはないんじゃなかろうか。
これ、というのは目の前に置かれた食膳に盛られたおかずのことである。
白米。素晴らしい。仏壇に置かれているような小さなお猪口に盛られていなければ。あと
、箸が縦に突き刺さっているのは何を意味しているのだろう。
目刺し。すぐ側に海があるだけあって、我が村の魚はとても旨い。確かに近くの海では目
刺しも取れるので、きっとこの村で取れた魚なのだろう。でも目刺しは侘びしい。
わけぎとあさりのぬた。わけぎとあさりが一口ずつ。村の砂浜ではあさりも採れる。
他にも二、三品あるが皆、こんな感じだ。
腹が減っているので何か恵んでは頂けませんでしょうか、と尋ねた結果がこれである。
「さあさどうぞ、召し上がれ」
白紗ちゃんはとても嬉しそうだ。ある意味。
俺は喜べなかった。腹がふくれそうにないからだ。
「いただきます……」
俺は半ばやけくそな気持ちでよく味わって食べた。普段の二倍は噛んでから飲み込んだ。
戦の最中はゆっくり噛んで食事をする暇もなかったんだから、これだって立派な贅沢だと
自分を納得させようとする。
うん、味もよく浸みている。兜で味噌汁を炊いたときの、自分の汗が染み出た味じゃない
んだぞ。それはとても素晴らしいことなんだ。
今までの暮らしがどんなに悲惨だったか確認する嵌めになるのが、こういった機会に訪れ
たのかと思うと、自分が悲しくなった。
「ごちそうさま」
やはり絶対量が少なすぎたので、僅かな、本当に僅かな時間で出されたものを平らげてし
まった。
「お代わりを頂けないかな」
「真に申し訳ありません。今のが最後でございます」
にこやかに丁寧に申し出は拒否された。
はあ。
「ごめん、白紗ちゃん」
俺は何年かぶりに、白紗ちゃんに頭を下げた。
「あまりによく更科さんに似ていたから。いや、勘違いしたことは謝るよ。でも、正直、
あんなに小さかった女の子がこんなに、そうだな、綺麗になるなんて思ってもみなかった
んだ」
戦争に駆り出されて、向上したことの一つに口の巧さがある。上官相手に、あるいはその
手の筋の女相手に。
昔の俺と違う証拠に、そっぽを向いてはいるが、ほら、白紗ちゃんの頬がほんのりと染ま
っている。
気を付けるべきことは、相手は白紗ちゃんであるということだ。似非君子になったくらい
のつもりで、あまりな美辞麗句は控えた方がよいだろう。
「覚えてるかな、あの頃はまだこんなに小さかったよね」
腰より少し上のあたりに手をやって当時の白紗ちゃんの身長を指し示した。
「それが今や」
白紗ちゃんの髪を一房手にとって撫でながら、
「一人前の女性に成長しているじゃないか」
我ながら、気障な台詞だと思った。
白紗ちゃんは頬に手をあててうっとりとした感じだ。
よし、もう少しで落ちる!
「白紗ちゃん……」
って、何を考えているんだ俺は。
どくん。心臓の鼓動が早くなった。まさかな、相手は白紗ちゃんだぞ。
何故か、落ち着かない。俺は早口になる。言った言葉は、
「本当、更科さんとそっくりだったよ」
そう、これで合っているはずだ。俺と白紗ちゃんの関係は。
それからは、もう言葉が続かなかった。

そして、二人とも沈黙する。
蝉の声と、せせらぎの音を聴いていると、今まで自分が言っていた台詞が途端に馬鹿らし
く思えてきた。
俺は縁側に歩いて、ざっと足で埃を払ってからそこに座った。
暫くぼうっと空を眺めていると、隣に座布団を敷く白紗ちゃんの姿。
二人で何もせずに、ただ空を眺めていた。
白紗ちゃんは呟いた。
「牽牛はどこにいるのでしょうね」
俺に尋ねたというよりも、無意識のうちに漏れてしまった言葉のようだった。
「昔教えてあげたじゃないか」
白紗ちゃんは答えない。何年も前の話では忘れてしまっても仕方ないか。
けれど、俺も長年の戦場暮らしのせいで、覚えているのは北斗七星くらいのものだった。
昔の記憶を引き出して、なんとか思い出した方角を指さす。
天の川の左上が織女、右下が牽牛だ。
「ほら、天の川の右下にある明るい星がそうだよ」
「そう、ですか。あんなに遠くにいるのですね」
すぐ傍にいるはずの白紗ちゃんが、そう、とても遠くにいるように、まるで視線の先、天
の川の先にいるように感じた。
「白紗、ちゃん?」
答えは返ってこないんじゃないか。そんな不安が俺を襲った。
「ちゃんは止めてくれませんか」
「じゃあ、白紗さん」
「くすぐったいです」
本当にね、と笑う。
「白紗」
ようやく俺は、彼女の笑顔を見ることができた。
「お帰りなさい、順也さん」
俺は彼女の豊かな髪を撫でた。彼女はじっと俺の手に身を委ねていた。
「ただいま、白紗」
戻るべき場所へ帰ってきたと、俺は頭上の星たちに告げたのだった。



どたどたどたどた。
何者かが板間を駆ける音が鼓膜に響いた。
どたどたどたどた。
音は次第に近づいて俺に宛われた部屋の前で止まった。遠慮という言葉を知らないのか、
障子は勢いよく開かれた。
いかん、このまま寝てたら頭にどやされる。俺は反射的に起きあがった。
「あれ?」
頭の拳固はいつまで経っても来なかった。目に映るのは錆びた具足ではなく、純白の袴だ
った。
「なんだ、起きていたんですか。朝餉の支度は掃除が一段落してからになりますけど、宜
しいですか」
俺は頷いた。白紗はそれ以上は何も言わず、障子を今度はゆっくりと閉めて退出した。
もう少しは寝ていても構わないらしかった。俺は再び布団に潜り込んだ。

すたすたすた。さっ。
暖かい布団が取り去られた。
「あれ?」
「まだ寝ていたんですか。まったく、順也さんはもう。起きてください」
夢うつつに、白紗が俺を呼ぶ声を聞いていた。
「ほぅら、朝餉ですよ。早くしないと冷めてしまいますよ」
冷める、という単語に反応して脳が覚醒する。
目を開けると、朝の光が射し込む室内が目に入ってきた。
眠気でぼんやりとした視界を横に向けると、巫女装束の白紗が正座で畏まっているのが見
えた。
「ああ、おはよう。白紗」
「ひょっとして、寝足りないんですか?」
俺の顔を覗き込みながら白紗が言った。ああ、と返す俺に対し白紗は溜息をついて、
「昔からそうでしたね。私や姉様が朝餉の支度を手伝っているときも、一人ぐーすか寝て
いる方でした」
俺が輪に入っても何も出来なかっただろうがと、反論する気力は眠気に押し出された。と
にもかくにも眠かった。
「起きて顔を洗えば眠気もすっきりしますよ。それとも朝餉は諦めますか」
それは困る。俺は立ち上がった。
「井戸の場所は覚えていらっしゃいますよね」
手を挙げて白紗の声に答えると、俺は離れにある井戸へと向かった。

本日も快晴なり。陽は何者にも遮られることなく燦々と大地を照らすも、恩恵は深く井戸
水にまでは届かなかった。
よく冷えた水を頭に被ると、ようやく意識がしゃっきりした。
昨日は暗闇に紛れていた境内を見回すと、その一角に転がっている丸太と斧とを見つけた。
丸太は太く、このままでは薪の役に立つとは思えなかった。
村の連中も、ここにいるのは女手ばかりと分かっているだろうに。
俺は食前の運動にと、斧を手に取った。丸太を切り株に置いて、
「やあっ」
丸太はぱかっと二つに割れた。気分爽快である。
やあっ。ぱかっ。やあっ。ぱかっ。
暫くすると、朝餉の支度が整ったと俺を呼ぶ声が聞こえてきた。
「わかった」
ひとまずはこのくらいでよいだろう。
朝っぱらから汗をかいてしまったと少し悔やみながら建物に戻った。
割るべき丸太はまだまだ残っていた。



昨夜の二の舞を密かに危惧していた俺だが、朝餉は満足のいく量と味だった。
白米にあじの干物、だいこんの味噌汁はもちろんのこと、つけ合わせのたくあんも絶品だ
った。
そう、ここでは毎日の食事になんと白米が出されるのである。一応は神様への捧げ物を横
からちょろまかしていることになるわけだが、神様が食事をなされるという話はとんと聞
いたことがないし、もしくは神様は一年一食多くて三食という非常な小食なのである。
だから、我々が有り難く頂いて何が悪い。と自分の行為を正統化して腹に飯をかき込んだ。
子供の頃は白米目当てで遊びに来たようなものだ。白紗たちには口が裂けても言えること
ではないが。
食膳が下げられると、既にお茶が用意されていた。
熱いお茶をすすって今日一日何をしようか考えていると、
「ちょっと宜しいでしょうか?」
おずおずと白紗が切り出してきた。
「あの、実は薪が無くなってしまい困っているのです」
「それなら朝飯前に幾らか割ってみた。あれで十分な量かどうか見てきてくれないか?」
嬉しそうな顔で出ていった白紗は済まなそうな顔で戻ってきた。
かくして、午前は丸太割りに費やされることになった。

斧で丸太を割って薪とする係が俺、丸太を立てていく係が白紗。
この連携策により、作業の速度は俺一人でやるときの三倍に上がった。
「はい」
「ほっ」
つまり、俺は斧を三倍多く動かさなければならなくなった。
最後の一本を割った頃には、いい加減腕も痺れてきていた。
「終わった……」
「もう。案外だらしないんですね」
「面目ない」
言葉こそきついが口調は責めるようなものではない。
白紗はちょっと待ってくださいねと言うと、盆に載せて茶を運んできた。俺は有り難く頂
戴する。
俺は切り株にもたれ掛かり、白紗が汲んできてくれた茶を飲んで一服する。白紗はという
と、かがみこんで木くずを拾い集めていた。
「何をしているんだ?」
「迎え火に使おうかと思って」
そうか、もうそんな時期だったのか。

拾い集めた木くずに火を付けるとよく乾燥していたのだろう、火がばっと拡がった。
俺たちは蒼穹へと吸い込まれてゆく煙を追いかけた。
やがて煙の消えた木くずに水をかけて後始末すると、俺は立ち上がった。
あの世の人はこの合図に気付いてくれただろうか。
きっと届いてくれましたよと、隣で白紗が微笑んでいた。

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